歯周病

症状がなく進行して、歯を支える組織がなくなる病気

歯周病は歯茎の病気だと思っている方が多いようですが、歯周病は最終的には歯を支える骨が減ってしまい歯を失う原因になってしまう病気です。

歯周病は歯茎が腫れて痛くなることもありますが、あまり症状がなく進んでしまうため、歯医者さんで検査をしてみないとどのくらい進んでいるのか気づきにくい病気です。 もちろん、だいぶ進んでしまった状態であれば、歯を支える骨がないため、歯がグラグラしたり咬む力を支えられなくて痛んだり、化膿して腫れたりしますが、基本的には自覚症状がなく進行します。

また、歯周病と全身疾患に関連があることも分かってきました。糖尿病や高血圧などがあると、歯周病が治りにくく進みやすいので、改善するのに時間がかかります。妊娠中に重度の歯周病があると、早産や低体重児出産のリスクが高くなってしまいます。

歯周病の検査と治療

歯周病の治療を行うには、歯周病がどのくらい進んでいるのか検査をして現在の状態を確認する必要があります。 歯周病の検査は、歯肉の炎症を確認するために歯周ポケットを確認する検査、歯を支える骨の状態を確認するためのエックス線画像、現在の口の状態を確認するための口腔内写真が必要です。
  1. ステップ1
    スケーリング
    スケーリングとは、歯石取りのことです。歯石とは、歯の表面に菌が固まってできてしまった硬い塊のことです。この歯石があると、汚れや歯周病菌がくっつく部分が多くなってしまうので、歯医者さんの使うスケーラーという器具を使って取り除く必要があります。
  2. ステップ2
    スケーリングの効果を確認する検査
    検査の結果必要であれば
  3. ステップ3
    SRP
    SRPとは、歯肉の下の歯周ポケットの中の歯石や汚れを取って、歯の根っこの部分の表面をみがくという治療です。
    スケーリングで歯石を取った後も状態が悪い部分は、歯茎の下の部分もきれいにして炎症を落ち着かせる必要があります。この治療の際は、歯茎の下の狭い部分に器具を入れて掃除をするので、麻酔をして行います。
  4. ステップ4
    SRPの効果を確認する検査
    検査の結果必要であれば
  5. ステップ5
    歯周外科
    スケーリングやSRPといった、歯周病の基本治療を行っても改善されない場合は、歯周外科を行うことがあります。
    掃除のしにくい深い歯周ポケットがある場合には、器具が奥まで入りにくいので、歯肉を切開して中が見える状態で掃除をしっかりと行って、小手術で歯肉の形を整えることで、外科的に歯周ポケットを小さくする治療です。
  6. ステップ6
    歯周外科の効果を確認する検査

歯周病とホームケア

歯周病の治療は、歯医者さんで歯石を取るだけでは効果が低いことが明らかになっています。もちろん歯医者さんの器具以外では歯石を取ることができませんので、歯石取りをすることも重要ですが、一番大事なのはホームケアです。
ホームケアとは、毎日のお口のお手入れのことで、歯ブラシや歯間ブラシ、糸ようじ、うがい薬などを使ってきれいにすることが大事です。

治療中は、歯医者さんで歯磨きが苦手な部分を教えてもらったり、歯ブラシの方法や清掃器具の選び方を教えてもらって、毎日のお手入れを改善しましょう。 また、歯周病を予防するにもホームケアがとても大事なので、定期的に歯医者さんに通ってお口の状態とホームケアの状態を確認してもらうことが必要です。

歯周病と「からだ」の健康

歯医者さんに行く理由についてアンケートを取ると、日本と海外では大きく違っています。日本では「何か症状があるので」というのが78%だったそうです。イギリスやドイツ、アメリカの欧米諸国では、「定期的に」という理由が73~78%、予防先進国で有名なスウェーデンでは、90%が「定期的に」という理由でした。
80歳で残っている歯の本数を比べて見ると、スウェーデンでは25本、アメリカでは17本、日本では9本です。日本でも、3ヶ月ごとに歯医者さんに通っている方では23本、気が向いた時だけ行く方では0本、歯磨きのやり方を歯医者で習ったけれど、定期的には通っていない方で5本というデータもあるようです。
問題が起こる前に、歯医者さんで治療をしている方は、虫歯や歯周病で歯を失うリスクが少ないようです。

歯周病と、「からだ」との関連性についても、色々な情報が分かってきました。「糖尿病」「関節リウマチ」「内臓型肥満」「高血圧」と「歯周病」はお互いに、影響があるようです。また、病気ではないですが「妊娠」と「歯周病」の関連も分かっており、歯周病が進んでいると、早産、低体重児出産のリスクが高いようです。
「歯周病」があると、「動脈硬化を伴う、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞」「肺炎」「肝炎(非アルコール性脂肪肝炎)」のリスクが増加することも分かってきました。
「歯周病」を治したり予防することで、歯を残すだけでなく、「からだ」の健康を保ちましょう。

歯周病に関するご質問

歯茎が腫れたり血が出たりしたらどうしたら良いですか?
歯周病の急性症状と、根の先の病気が疑われます。炎症の原因を確認して、適切な治療をする必要があるので歯医者さんに行きましょう。炎症を抑えるために、抗菌剤を処方される可能性もあります。お薬手帳をお持ちの場合は、歯医者さんに持参していただけると治療がスムーズになります。
自宅でできる対策を教えてください。
歯と歯肉の間の磨き残しがあると歯周病の原因になってしまいます。歯と歯肉の間を意識して歯磨きをするようにしましょう。歯磨きに自信がないようであれば、うがい薬や歯間ブラシなども併用してみましょう。
グラグラの歯は抜かないといけないですか?
日本人の歯の根の長さは短いので、歯周病が進むと歯がグラグラしやすいため、必ずしも抜く必要はありません。しかし、歯を支える骨がほとんど残っていないような状態であれば、その歯で食事ができず、周りの歯にも悪影響があるため、残念ですが抜く必要がある場合もあります。

いつも笑顔の頼れる歯医者さんを目指しています

歯医者さんでの治療に緊張してしまう方でも、なるべくリラックスして治療ができるようにと考えています。お口のことで気になることがあれば、気軽にご相談ください。

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